会社設立

会社名の決め方のルールとは?

会社を設立しよう、と思ったら事業内容と同じくはじめに決めなければいけない会社名。起業にあたっての思いを込めてつける方、何かに由来した会社名をつける方、インパクト・印象重視でつける方などさまざまですが、実は会社名を決めるにあたってのルールが存在することはご存じでしょうか。

今回は、会社名を決める際のルールや意識したいポイント、会社名を決めるのに迷った場合のヒントなどを解説していきます。

会社名を決める際のルール

まずは会社名を決める際に定められているルールを確認しましょう。会社名はただつけるだけでなく、登記事項証明書に記載したり、書面に載ったりWEB上で公開されたりと、いわば会社の「顔」となるものです。そんな会社名には、どんな決まりがあるのでしょうか。

会社名は「商号」として登記されるもの

会社名は会社設立の際に「商号」として登記されます。商号は定款の絶対的記載事項にも含まれています。
商号は会社を設立する際はもちろん、企業間の取引などにおいても重要なものとなるので、登記は必須です。ちなみに、商号を変更したり廃止したりする場合にも登記する義務があり、3万円の登録免許税などを含め、費用は4万円ほどかかるので注意しましょう。

会社名を決める際の4つのルール

会社設立に欠かせない会社名ですが、ただ好きな名前を付ければよい、というわけではなく大きく4つのルールが存在します。

①使用可能な文字や記号でつける

会社名に使用できる文字や記号は、以下の通りある程度の決まりがあります。

使用できる文字 ひらがな
カタカナ
漢字
ローマ字(大文字・小文字)
アラビア数字
使用できる記号 &(アンパサンド)
❛(アポストロフィ)
,(コンマ)
-(ハイフン)
.(ピリオド)
・(中点)

会社名にローマ字や記号を使用したい、と考えている場合には法務省のホームページも参照することをおすすめします。

②会社の種類を入れる

法人には「株式会社」や「合同会社」などの種類がありますが、会社名にも必ずこの種類を含めないといけません。株式会社であれば「〇〇株式会社」「株式会社△△」のように、前後どちらかに「株式会社」とつけてください。

③同一所在地に同一商号の会社は作れない

会社の住所が同じ場所(同一所在地)には、同じ会社名(同一商号)を使用することができません。特にバーチャルオフィスを使用しての会社設立を考えている場合には、同一住所での登記となるので同名の会社がないか、事前にチェックが必要です。会社名の候補がいくつか挙がったら、同一商号がないかどうか、法務局のホームページ等で調査、確認しておきましょう。

④使用できない表現がある

特定の業種、たとえば「学校」や「銀行」、「保険」といったワードを会社名に掲げるのは、実際にその業種の事業を行っている場合のみです。その他の業種が特定のワードを会社名に使用することは、法令で禁止されていますので、事前に調べておく必要があります。
また、法律違反や犯罪行為などを匂わせる会社名、明らかに公序良俗に反する会社名などはNGです。

会社名を決める際に意識したいポイント

会社名を決める際のルールがわかったら、いよいよ自社の名前を決めていきます。以下は前述のような「決まり」ではありませんが、意識をしておくとその後の事業展開などにもよい影響を与える可能性があります。

既存、もしくは類似の会社名は避ける

同一所在地に同一商号の会社は作れない、と言いましたがもちろん住所が異なれば同じ会社名をつけることができます。しかし既に同じ会社名があると混乱を招く恐れがありますし、既存の会社からよい印象を持たれないので同一商号は避けた方が賢明です。

会社名だけでなく事業内容も似たようなものだと、既存の会社から「営業を侵害された、もしくは侵害される恐れがある」ということで「不正競争防止法」によって損害賠償を求められるリスクもあります。

特に有名企業の会社と同一・類似していないか、事業内容(商品やサービス)についても似ているもの、同じものが存在しないかを事前にしっかり確認しましょう。

ドメインを取得できる会社名にする

ドメインとはホームページのURL(~.comなど)のことです。多くの会社が自社のホームページを制作しますが、ドメイン取得はいわば「早い者勝ち」。特にWEBからの集客を重要視する企業はドメインと会社名を同一にした方がよいと言えます。、事前に既存のドメインを調べ、既に使用されているドメインを避けて会社名を決める必要があります。

法人の場合、多くは「~.co.jp」という日本の法人のみが取得でき、高い信頼性に繋がるドメインを使用します。「お名前ドットコム」などのドメイン取得サイトで、ドメインもチェックしながら会社名を決めるのもポイントの1つです。

外国語の場合は意味に注意してつける

会社名を英語などの外国語でつける場合には、外国語の意味もしっかり調べる必要があります。ただ見た目や響きつられてつけてしまうと、実は外国では悪い意味の言葉だった、ということにもなりかねません

会社名を造語にする場合も、ローマ字にすると上記の理由で誤解を招く可能性がありますので、注意してください。

会社名を決めるのに迷ったら…

事業内容がわかりやすい会社名をつける

まずは事業内容が一目でわかる会社名です。「ヤマト運輸株式会社」「日本郵便株式会社」などは「運輸業」「郵便局」など、事業内容がすぐに伝わる会社の代表格ともいえます。ほかにも「〇〇ガス」「✖✖建設」といった会社名もよく見かけるのではないでしょうか。

短くて覚えやすい会社名をつける

悩んだらオシャレな会社名、こだわって長い会社名よりも「短くて覚えやすい」ものがおすすめです。「セイコー株式会社」「花王株式会社」など、由来はさまざまではあるものの、短い会社名は覚えやすいですよね。

覚えにくい、舌を噛みそうな複雑な発音の会社名よりも、短く言いやすい会社名のほうが、多くの方の印象に残るのではないでしょうか。どうしても長くなってしまいそうであれば、スムーズに略せるかを考えて見ましょう。短い略称であれば、覚えてもらいやすく、かえって正式名称が印象に残るという場合もあります。

企業理念を込めてつける

初めての顔合わせや取材を受ける時など、社名の由来を聞かれる場面が多々あるかと思います。あえて「会社名=理念」とすることで、芯がぶれなくなりますし、会社名の由来をきちんと話すことで同時に理念も説明することができます。文字や響きのインパクト以上に、相手に好印象なインパクトを与えるのではないでしょうか?

たとえば、有名なゲーム会社「任天堂株式会社」は所説ありますが「人事を尽くして天命を待つ(運を天に任せる)」という故事に由来していると言われています。また、「困難にめげず、我慢してやり抜く」という決意を社名にした「株式会社がんばる」という非常にユニークな会社名も存在します。シンプルかつ理念もしっかり込められた会社名を考えるのも、楽しいかもしれません。

造語はカタカナ表記やフリガナをふって

個人事業から法人になった場合や家族経営の場合には、創業者の名前を会社名に入れることがよくあります。たとえば自動車製造で有名な「トヨタ自動車株式会社」は、創業者の「豊田佐吉」から由来しています。ドラッグストア大手の「株式会社マツモトキヨシ」も、実は創業者の名前「松本清氏」をそのまま起用した会社名です。

創業者の名前からつける

「マイクロソフト(マイクロコンピューターとソフトウェア)」「カルビー株式会社(カルシウムの「カル」とビタミンBの「ビー」)」のような造語を商号とする会社も多いですが、造語の場合はアルファベット表記をすると読めない、間違えた読み方をしていまう場合があります。

よって、造語の場合はカタカナ表記、アルファベット表記にしたければ「株式会社〇〇(カタカナ)」のようにフリガナも含めたものにするがおすすめです。

まとめ

会社名は「商号」といって、会社設立時に欠かせない決定事項です。商号を決める際には4つのルールがあるので、しっかりと確認してください。会社名の変更には3~4万円の費用がかかりますので、後々、後悔しないように、ルールやポイントを押さえ、思いを込めた会社名をつけるようにしましょう。