株式会社　設立の流れ

　今回は、簡単に株式会社を設立する際の流れを解説します。

１．会社設立準備

（１）設立項目の決定

　会社設立にあたり、起業される方（＝発起人）は、まずは下記の事項を決めていく必要があります。

　　①商号

　　②事業目的

　　③本店所在地

　　④資本金として拠出する額

　　⑤事業年度

　　⑥機関設計

　　Etc..

  特に②の事業目的は、行う事業の内容によっては国などからの許認可が必要になるケースもあり、
その場合はその許認可取得に合わせて定型的な事業目的を入れる必要があります
（事業目的の定め方についてはこちらも参照ください。）。

また、起業を考えた段階で主として行う予定の事業の他、今後展開を考えている事業などがある場合は、
それらを当初から事業目的として掲げておくことも可能です。

（２）会社印の作成

　設立の手続きや今後の会社運営において、印鑑が必要となるケースがありますので、
会社の商号決定後、会社として使用する印鑑をご用意ください。

会社代表印、銀行印、会社認印の３本程度を用意しておくといいかと思います。

（３）その他の準備

　資本金として拠出する金額の準備と、手続き上発起人個人の実印・印鑑証明書が必要と
なるので、事前に準備しておきます。

また、発起人と会社設立後の役員となる人が別の場合は、役員となる方の実印・印鑑証明書も
必要となりますので合わせて準備してください。

２．定款の作成・認証

（１）定款の作成

　設立項目が決定しましたら、そちらを基にまずは基本ルールを定めた「定款」を作成します。

株式会社の運営の基礎となる書類です。

　定款は、紙で印刷したもののほか、PDF形式にて作成する「電子定款」でも可能です。

紙の定款と電子定款の決定的な違いは、後述の公証人による定款の認証手続きの際に、
紙の定款ですと４万円の収入印紙を印紙税として貼付しなければならないですが、

電子定款の場合は不要となり、費用の節約ができます。

（２）公証役場での定款認証手続き

　定款が完成したら、株式会社の場合、その定款について正しく作成されたことを証明するため、
公証役場で認証を受ける必要があります。

３．会社の設立登記まで

（１）資本金の払い込み

　定款の認証が済んだら、資本金として計上する金額を発起人の銀行口座に払い込みます。

（２）設立登記　必要書類の準備

　定款の他、役員として就任することを証明する書類、資本金の払い込みがあったことを証明する書類など、
多岐にわたる書類を準備する必要があります。

（３）設立登記の申請

　すべての書類の作成が完了しましたら、登記申請書を作成し、作成した設立登記必要書類とともに、
会社の本店所在地を管轄する法務局に登記を申請します。

　登記の内容審査入り、内容に問題なければ４～5営業日程度で完了しますので、
その後すぐに会社の登記事項証明書が取得できるようになります。

４．手続きにかかる日数

上記のとおり簡単に流れをご説明させていただきましたが、通常個人でこれらすべての手続きや
書類作成を行う場合、会社が成立し登記事項が取得できるようになるまでかなりの日数が
必要になると思います。

起業する際は、考えなければならないこと・行うべき作業が膨大に発生し、
実際の会社設立にかかる手続きまで手が回らないことが想定されますので、
そのような場合はぜひご相談いただければと思います。

事例にもよりますが、ご相談開始から最短１０日～程度で、会社の登記申請の完了まで
設立項目における内容決定を支援するアドバイス、書類作成、登記の申請まで含めて
すべて完了するよう、全力でサポートさせていただきます。