会社設立

定款に記載しないと効力がでない事項とは?(定款の相対的記載事項)

相対的記載事項とは、定款に記載しなくても定款自体の効力は有効ですが、定款で定めておかなければ
その事項の効力が認められないものを言います。

 少し難解で堅苦しいトピックなのでよくある重要な部分について解説します。 

1.会社設立時(法律用語でこれを「変態設立事項(会社法第28条)」と言います。)

(1) 現物出資に関する事項
・ 現物出資者の氏名(又は名称:法人の場合)
・ 現物出資する財産の内容及び価額
・ 現物出資者に対して割り当てる設立時発行株式の数(又は設立時発行株式の種類及び種
  類ごとの数:設立する会社が種類株式発行会社の場合)

 

これは資本金をお金で出資するのではなく、現物(債権、動産等)で出資する場合の手続です。
定款で定めなければ効力がありませんので、金銭以外の出資で会社を設立する場合は必ず定める
ことになります。

なお、この場合、価格の算定にあたっては公認会計士等の証明書も必要となりますのでご注意ください。

 

2.株式譲渡制限に関する事項

発行する全部の株式又は一部の株式に設定することができます。この規定の定め方により、
会社の機関設計や役員の任期、株主総会等の決議要件など多方面に影響を及ぼします。

株式の譲渡をする場合の承認機関については取締役会、株主総会、代表取締役、会社などを
定めることができます。
(例)
「当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない。」

「当会社の株式を譲渡するには、株主総会の承認を受けなければならない。」

「当会社の株式を譲渡するには、当会社の承認を受けなければならない。」
通常、当たり前のように株式の譲渡制限を定めます。
これも定款に記載しなければ株式の譲渡を誰の承認もなくできることになります。

一人株主の会社については、「株主総会の承認」とすることが一般的です。

 

3.監査役や会計参与などの会社の機関に関する事項等

(1) 会社機関の設置に関する事項
株主総会及び取締役以外の株式会社の機関については、その設置を選択することができます。
ただし、公開会社・非公開会社の別や会社の規模(大会社・大会社以外の会社)などにより
一定の制約があります。

現在の会社法では一人役員が認められておりますので、規模の小さな会社について
監査役を置くことは多くないといえるでしょう。

 

(2) 取締役等の任期に関する事項
非公開会社の場合、取締役等の任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち、
最終のものに関する定時株主総会の終結のときまで伸長することができます。

これを定款で定めないとデフォルトで2年の任期となりますので注意が必要です。

2年毎に役員改選と登記申請をしなければならなくなるので手続やコストがかかります。

 

4.その他

(1) 取締役会の書面決議に関する事項等
取締役会(取締役が3人以上の会社)を置く場合に、取締役全員が書面(又は電磁的記録)に
より同意をしたときは取締役会の決議があったものとみなすことと定めることができます
これも定款に記載しないと書面決議が認められないことになりますのでご注意ください。
最後に
この他にも、株式の内容、株券発行の定め及び取締役会の招集通知期間の短縮等あります。
定款を作成するときには、定款の作成は会社法などの知識が必要なため、
会社設立の一連の作業の中でも時間がかかるものです。

一度作成すると、変更には法で定められた手順が必要となることも大きなポイントです。
これらの特徴があることを前提として、定款作成は法律の専門家に御相談ください。

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